ミルクの使い分け
赤ちゃんのミルクには、いろいろな商品があります。
「便が出やすい」「母乳に近い」「アレルギーに配慮」などの表示を見ると、どれを選ぶか迷うこともあると思います。
が、通常のミルクであればどれを選んでも大きな差はありません。
メーカーごとに、味・溶けやすさ・価格などの違いはあります。
しかし
「このミルクなら便秘になりにくい」
「アレルギーを防げる」
「母乳と同じ効果がある」
といったメーカーの謳う特徴は、科学的に証明されているわけではありません。
そのため、普通のミルクであれば「赤ちゃんが飲んでくれる」「手に入りやすい」「家庭で続けやすい価格」を目安に選んでよいでしょう。
アレルギー用ミルクは、ミルクアレルギーがあるときには必要。
普通ミルクであればどれも変わりはありませんが、特殊ミルクは話が別です。
アレルギー用ミルク、乳糖不耐症用ミルク(無乳糖ミルク)、特殊な疾患用のミルクなどがあります。
アレルギー用ミルクには、牛乳たんぱくを細かく分解したミルク(高度加水分解乳)や、アミノ酸を使ったミルクがあります。
牛乳アレルギーが疑われる、または診断されている場合には、症状を避けるために有効です。
一方で、アレルギーになる前からアレルギー用ミルクにしても、ミルクアレルギーを予防はできないといわれています。
血便、くり返す嘔吐・湿疹の悪化・じんましん・体重が増えにくいなどがミルクアレルギーでよくみられる症状ですが、
それらがある場合は自己判断でミルクを変えず、一度小児科に相談する方が良いでしょう。
乳糖不耐症用ミルクは、長引く下痢で有効なことも
乳糖不耐症用ミルク(無乳糖ミルク)は、ミルクに含まれる乳糖を減らした(または含まない)ミルクです。
胃腸炎のあとに腸が一時的に弱り、乳糖を分解しにくくなることがあり、
ミルクを飲むたびに水っぽい下痢が続く症状が出ることがあります。
その場合は「回復を早める」というより「下痢の負担を減らす」ことを目的としては有効です。
ただし、多くの胃腸炎では普通のミルクを続けられますし、乳糖不耐症用ミルクは高価です。
予め備えておく必要はなく、症状が怪しければ医療機関で相談し、そこではじめて購入を検討するスタンスで良いでしょう。
フォローアップミルクについて
フォローアップミルクは、生後9か月ごろ以降の離乳期に食事で不足しやすい鉄などを補うための食品です。
母乳や育児用ミルクの代わりではありません。
離乳食が順調に進んでいる場合は、飲ませる必要はありません。
離乳食の量が極端に少ないときのみ出番がくるものですが、よっぽどの偏食でなければ通常のミルクで十分です。
まとめ
普通のミルクは基本的にはどのメーカーでも大きな差はないので、どれを選んでも良いでしょう。
アレルギー用ミルクや乳糖不耐症用ミルクは、必要な赤ちゃんには役立ちますが、予防やなんとなくの切り替えで使うものではありません。
迷うときはご相談ください。
【参考文献】
・乳児用調製粉乳ってなに?(消費者庁)
・EAACI guideline: Preventing the development of food allergy in infants and young children(EAACI)
