生後1-2か月の発達
生後1〜2か月は、おなかの外の環境に慣れる時期から一歩進み、少しずつ周囲とのやり取りが増えてくる時期です。
起きている時間がやや増え、声をかけると落ち着いたり時には笑顔がみられるようになります。
睡眠はまだ細切れですが、昼夜のリズムの芽生えもみられ始めます。
成長発達と日常的なケア
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1日あたり20-30g程度増加します。 |
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呼吸 |
1分間に40回ほど。 |
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視力 |
視力0.03-0.05くらい。まだ見え方はぼんやりです。 |
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聴力 |
おとなの話し声は聞こえていて、誰の声かを聴き分けることもできるようです。 |
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おしゃべり |
機嫌が良いときに「あー」「うー」など泣き声以外のおしゃべりが出てきます。 |
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動き |
目的をもった動きはまだできません。 |
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授乳 |
7-8回程度が平均。一回に飲める量が増えて授乳間隔が少しずつあいてきます。 |
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おしっこ |
1日10-20回くらいします。 |
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うんち |
色:黄色〜茶色が正常です。緑色のこともありますがそれも問題ありません。 |
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入浴 |
(全乳児期共通) |
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スキンケア |
(全乳児期共通) |
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睡眠 |
1日16〜20時間が目安です。昼夜のリズムができ始めます。 |
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衣類・室温 |
室温は20℃を下回らないよう調整し、大人より1枚多く着せることを基本とします。 |
この時期の予防接種・健診
生後1か月で1か月健診があります(出産した産院で行うことがほとんどです)。
生後2か月になったら下記4つの予防接種を受けましょう。
・肺炎球菌
・五種混合
・B型肝炎
・ロタウイルス
定期接種(公費で受けられるワクチン)なのでお金はかかりません。
また茨城県内の方であれば他市町村の方でも当院での接種が可能です(当院は茨城県内定期予防接種広域事業協力機関のため)。
全部まとめて実施がおすすめです。
予防接種は完全予約制の医療機関がほとんどです。
2か月になったらすぐ接種できるように、1か月を過ぎたら予約を考え始めましょう。
(→当院の予防接種予約サイトはコチラ)
持ちもの
◎それぞれの予診票(計4枚) ◎母子手帳
※診察券やマイナンバーカードが必要な医療機関もあります。
症状と受診の目安
※新生児期とほぼ同様です。
発熱
生後3か月以内の赤ちゃんは、38.0℃以上の発熱があれば、すぐに受診した方が良いです!
ただ、衣服を着せすぎて熱がこもって体温が38℃を超えることもしばしばあります。衣服を脱がせてから再度測っても38℃以上ならば、元気であっても受診しましょう!休日や夜中であってもです!
37℃台でも、飲みが悪い、眠ってばかりで起こしにくい、顔色が悪い、ぐったりする、呼吸が速いなどを伴うときは、早めにご相談ください。
嘔吐
何度も繰り返す、飲むたびに吐く、緑色の嘔吐、元気がない、哺乳力が落ちるときが受診の目安です。食べ物の通り道の病気や感染症など、早めの診察が必要な原因が隠れていることがあります。迷う場合は、様子見を続けずご相談ください。
ただし、もともと赤ちゃんは口~胃にかけてが未熟なので、少量の嘔吐は元気な赤ちゃんでもしばしばみられます。上記症状を伴っていなければ様子を見ていて良いでしょう。
せき
苦しそうならばすぐ受診!元気ならば様子を見ていて良いですが、長引くならば受診も考慮しましょう。
「苦しそう」の判断は、正確には難しいですが、呼吸が速い、胸がへこむ、息を止める、唇が紫っぽい、ミルクが飲めない、苦しそうで眠れないなどが判断の基準になります。
鼻水
哺乳量が落ちる、眠れない、息が苦しそう、顔色が悪い場合は受診しましょう。症状が鼻水だけで、元気であれば様子をみても大丈夫です。
便が出ない
排便時に辛そうにしていたり、哺乳量が減っている場合は受診しましょう。
便の回数は哺乳内容や体質による個人差が大きく、回数が少なくても辛そうでなければ様子を見ていて構いません。
下痢
水のような便が数日以上続く、血が混じる、嘔吐を伴う、飲めない、ぐったりする、おしっこが少ないときが受診の目安です。
ぶつぶつ
急に増える、水ぶくれになる、膿む、赤く腫れるぶつぶつのときは受診をおすすめします。
そのほか
以下のような状態も受診を考慮する症状です。
・飲みが悪い
・なんだか元気がない
・白っぽい便が出る
・泣き続ける
よくある質問
Q. 授乳間隔がバラバラなのは大丈夫ですか?
A. この時期は授乳リズムが一定になりにくく個人差があります。体重の増えが順調なら、間隔がまちまちでも大きな心配はいらないことがほとんどです。
Q. 母乳/ミルクが足りているか不安です。
A. 体重の増えが順調なら問題ないことがほとんどです。
Q. 体重が増えすぎていて母乳(ミルク)が多すぎないか不安です。
A. 飲み過ぎて悪いことは基本的にはありません。制限せず、欲しがる分は与えて構いません。満腹サイン(視線をそらす、口を開けない、別の方を向く、など)が出ているときは
無理に与えなくてよいでしょう。
Q. ミルクはどれを選んだらよいかわかりません…
A. 通常のミルクであれば、どれを選んでも大差ありません。
便秘やアレルギーのなりにくさなどといったメーカーの謳い文句は科学的には証明されているわけではありません。
「赤ちゃんが飲んでくれる」「手に入りやすい」「家庭で続けやすい価格」を目安に選んでよいでしょう。
(ミルクの使い分けも参照ください)
Q. 口の中に白いものがついています。
A. 自然に剥がれる場合はミルクかすの可能性が高いですが、剥がれない場合はカビ類の感染症の可能性があります。
自然に改善することもありますが、範囲が広い場合や痛がる場合は受診しましょう。
(鵞口瘡(がこうそう)も参照ください)
Q. 目ヤニが多いです!寝起きは目が開かないくらい!
A. よくあります。程度が強い場合や目が赤くなる場合、生後半年を超えて続く場合は受診しましょう。
生まれたばかりの赤ちゃんは鼻涙管という眼から鼻への涙の経路が狭いので、なかなか鼻に涙が流れてくれません。そのため眼からあふれ出て目ヤニになります。
涙の経路が大きくなるにつれて自然に軽減することがほとんどではありますが、程度が強かったり眼が赤くなる場合には点眼薬が必要な場合があります。
Q.耳そうじはした方がよいですか?
A.基本的には不要です。
耳垢は耳の環境を整えることにも役立っている物質でもあり無理にとる必要はありません。
逆に耳の中の皮膚(外耳道)や鼓膜を傷つけてしまうことがあります。
基本はそっとしておく、明らかに耳の穴をふさいでいるときには耳鼻科でとってもらいましょう。
(一般社団法人 日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会 子どものみみ・はな・のどの病気も参照ください)
Q. よく吐き戻します!
A. 赤ちゃんは飲んだ後やげっぷ時に吐いてしまうことはよくあり、機嫌がよければひとまず様子を見ていて構いません。
一方で、噴水のように吐く、体重の増えが悪い、便が出ずお腹が張って吐く場合は早めに受診しましょう。
Q. 飲んだ後にゼロゼロしてるのは大丈夫ですか?
A. 赤ちゃんは飲んだミルクが鼻の奥に残ってしまうことも多く、それが喉に垂れ込んでゼロゼロすることはよくあります。
元気で、体重がちゃんと増えていれば基本的には問題ありません。
Q. おへそが出ています。
A. 臍ヘルニアなどが考えられます。小児科を受診するか、健診の際に聞いてみましょう。
(おへそがでています!でてきました!ー臍ヘルニアも参照ください)
Q. おへそのじゅくじゅくは消毒すべきですか?
A. 消毒による有効性ははっきりしておらず、よく洗うこと自体で治療になります。膿が出る、周囲が赤いなどがあれば早めに受診しましょう。
(おへそのじゅくじゅく―臍炎(さいえん))
Q.おちんちんの皮はむいた方が良いですか?
A.そっとしておくべきです。
巷では皮をむく体操が流行っているようですが、危険なのでやめましょう。
おちんちんの皮は思春期に自然にむけてきますし、無理なやり方で緊急事態になることもあります。
(詳しくはおちんちんの皮ー包茎についてを参照ください)
Q. おしりの割れ目の上にくぼみがあります。
A. 深いくぼみだったり、できものを伴っている場合は検査が必要になる場合があります。
検査は生後3か月以内の方がしやすいので、上記の様子がある場合は早めに受診しましょう。
Q. うんちがなかなか出ません。
A. 赤ちゃんが辛そうでなければ、ひとまず様子を見ていて構いません。特に母乳栄養が主体の場合はつくられる便の量が少ないので、週に数回しか出ないこともしばしばあります。
痛そう・辛そう・大変そうであれば、おなかのマッサージや綿棒による肛門刺激を行って排便を促しましょう。
長く続く場合は受診をお勧めします。
(べんぴも参照ください)
Q. 皮膚がカサカサしています。
A. 赤ちゃんは皮膚が薄く未熟なのですぐカサカサになります。皮膚トラブルを起こさないために保湿はとっても大事。
「ヘパリン類似物質」や「セラミド」が入っている保湿剤をたっぷり使用しましょう。
(乾燥肌も参照ください)
Q.皮膚にブツブツができます。治療すべきですか?
A. 湿疹の場合は治療をおすすめします。
新生児期は、ホルモンの影響・皮膚の未熟さ・免疫の未熟さなどから、とてもブツブツができやすい時期です。
ブツブツ自体がかゆくて赤ちゃんのストレスになるほか、合併症などを起こすこともありますので、早めに受診し治療してしまいましょう。
また、この時期にできるだけブツブツを少なくしておくことが、食物アレルギーを減らすことにつながるといわれており、その面でも積極的な治療をおすすめします。
(湿疹ページも参照ください)
Q.生まれたときからアザがあります。
A.アザにもいろいろな種類があります。頻度が多いのは、下記↓↓
うなじの赤いあざ―ウンナ母斑
目の上の赤み―サーモンパッチ
おしりの青あざ―蒙古斑(もうこはん)
乳児血管腫(いちご状血管腫)
20cmを超える、5個以上ある、顔面やお尻の割れ目のちょうど上にある、頭皮の脱毛を伴う場合などは受診が必要な所見です。
Q. 爪がペロンってなってます!
A. 赤ちゃんの爪はやわらかいので、容易に割れたりめくれたりします。
ペロンとなるのは赤ちゃんあるあるなので心配しなくても大丈夫。
ただ、爪の生え際付近が赤くなったり腫れたりしたら受診しましょう。
Q.哺乳瓶はどうやって洗うべきですか?
A.高温洗浄と加熱乾燥機能のある自動食洗器であれば、煮沸消毒や次亜塩素酸ナトリウムなどでの消毒は不要です。
上記の食洗器でない場合と手洗いの場合は、
洗浄と乾燥をしっかり行えていれば十分という意見もありますが(AAP ”How do I mix and serve infant formula for my baby?”)、
生後2~3か月までは煮沸や次亜塩素酸ナトリウムなどの消毒を推奨する提言が多いです(CDC “How to Clean, Sanitize, and Store Infant Feeding Items”,FDA “Handling Infant Formula Safely: What You Need to Know”など)。
特に早産の方や免疫の疾患を持っている子は慎重寄りの方が良いかもしれません。
Q.寝続けてしまう場合は起こした方がよいですか?
A.生後1-2か月になれば、起こして授乳させなくてもかまいません。
但し早産・体重増加が不十分・特別な病気がある場合は4時間程度で起こして授乳させることも考えます。
Q.ケイツーシロップについて教えて!飲んだ方がいいの?
A.絶対に飲みましょう!
ケイツーシロップは、赤ちゃんの「出血予防」のためのお薬です。赤ちゃんが病気だから飲むのではなく、まだ未熟な時期に足りないものを補って、危ない出血を防ぐために使います。
ビタミンKは、血が出たときにきちんと固まって止まるために必要です。大人では普段あまり不足しませんが、生まれたばかり赤ちゃんは不足しやすいです。
この不足が強いと頭の中の出血などの重い出血を起こすことがあるため、その予防がとても大切です。
ケイツーシロップの必要性は、「まれだけれど重い出血を防ぐ」ことにあります。シートベルトのように、万一の大きな事故を減らすために使う、というイメージに近いです。
小児科学会から「新生児・乳児ビタミン K 欠乏性出血症の予防法に関する Q&A」が出ています。
こぼしたり、飲ませた直後に嘔吐した場合の対応など書かれています。
Q. 予防接種は同時に打っていいの?1個ずつじゃなくていいの?
A.同時接種可能です。
もちろんそれぞれの予防接種での副反応の懸念はありますが、「同時に接種したからリスクが上昇する」ことは基本的にはありません。
また、接種可能本数に上限はありません。
ひとつひとつ接種するには本数が多いので、まとめて接種がおすすめです。
(ほぼ全員が同時接種しています)
Q. 予防接種の副反応は?
A.発熱、腫れ、赤みの出現が代表的です。アレルギー反応が起こる可能性はゼロではありませんが、ものすごく稀です。
念のため、初めて接種するワクチンのときには15分間院内で様子を見せていただきます。
副反応の発熱は、元気で翌日までで自然に解熱するのが特徴です。
元気がない もしくは翌々日まで発熱が持続してしまう場合は受診が必要です。
副反応っぽく見えている、別の原因の発熱の可能性があるからです。
Q.予防接種の日はお風呂は入っても?
A.入浴して構いません。
昔は接種部位を刺激しないために入浴禁止ルールがあったのですが、現在は入浴しても問題ないことがわかっています。
Q.ロタワクチンは二種類ありますがどう違うの?
A.効果はほぼ一緒です。
ロタリックス(1価ワクチン)は1種類のロタウイルス、ロタテック(5価)は5種類のロタウイルスを対象としたワクチンになります。
原理上は5価のロタテックの方が効きそうですが、実際は1価のワクチンでもほかのタイプのロタウイルスにもしっかり効くため、効果は同等といわれています。
なのでどちらでも良いでしょう。
(尚、当院ではロタリックスをメインで採用しています。ロタテック希望者はご連絡ください)
参考文献
〈日本小児科学会〉
日本小児科学会の予防接種の同時接種に対する考え方
〈こども家庭庁〉
・胆道閉鎖症早期発見のための便色カード活用マニュアル.
・乳幼児の食物アレルギーについて.
〈NHS〉
・Your baby’s weight and height.
・Breastfeeding: is my baby getting enough milk?
・Bottle feeding your baby.
・Your baby’s sleep patterns.
・Safe sleep advice for babies.
・How to dress a newborn.
・Getting to know your newborn.
・Thrush.
・Reflux in babies.
・How to sterilise equipment.
〈その他〉
・National Library of Medicine.Normal Newborn Vital Signs.
・MedlinePlus.Infant reflexes.
・MedlinePlus.Infant - newborn development.
・Centers for Disease Control and Prevention.Providing Care for Babies to Sleep Safely.
・Eunice Kennedy Shriver National Institute of Child Health and Human Development.Safe Sleep Environment for Baby.
・GOV.UK.Spina bifida: information for parents.
・AAP . How do I mix and serve infant formula for my baby
・CDC . How to Clean, Sanitize, and Store Infant Feeding Items
・FDA . Handling Infant Formula Safely: What You Need to Know
