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生後7-8か月の発達

おすわりが安定し、寝返りやずりばいで興味のある物へ近づこうとします。
手を伸ばして持ち替えたり、小さな物を親指側と指でつまみ始めることもあります。喃語が増え、名前に反応する姿が出てきます。
人見知りや後追いが始まり、いないいないばあを楽しむなど、安心できる人とのやりとりが情緒の土台になります。

成長発達と日常的なケア


体重

1日あたり15g程度増加します。
もっと増える子もいます。

呼吸

1分間に35-40回ほど。

視力

視力0.1-0.2くらい。
動くものを眼で追います。
顔の表情や大きめの物体は認識します。

聴力

小さめの音にも気づきます。
名前を呼ばれると振り向き、ことばの音の違いを聞き分ける力が育ちます。

おしゃべり

「バババ」「マママ」のような声が少しずつ出始めます。
声を出す目的も、単なる音遊びから、相手の注意を引く、返事を待つ、気持ちを表す方向へ広がります。
名前を呼ぶと見る、「だめ」に一瞬止まる、長い音の連なりで喃語を出すことがあります。

動き

ひとり座りが安定します。
ずりばいや方向転換が増え、両手を使って楽しく遊びます。

授乳・離乳食

離乳食が進んだら授乳回数は自然に減っていきます。
離乳食が進まなくても授乳できていれば大丈夫。

おしっこ

1日8-12回くらい。

うんち

離乳食の増加に伴い、さらに便は塊に近くなります。

入浴

(全乳児期共通)
大人と一緒に入浴しても問題ありませんが、熱すぎないように。赤ちゃんには37〜38℃が適温です。
慣れないうちはベビーバスを使っても良いでしょう。
「耳に水が入らないように」は昔よく言われたものですが、耳に水が入っても全く問題ありません。

スキンケア

(全乳児期共通)
基本は「清潔」と「保湿」です。ゴシゴシせず、泡状の石鹸を用いて素手でやさしく洗いましょう。シワの部分は汚れが溜まりやすいので入念に。
入浴後は積極的に保湿剤を用いて保湿しましょう。保湿剤は処方薬でも市販のものでも構いませんが、「ヘパリン類似物質」や「セラミド」が入っているものを選びましょう。
積極的な皮膚ケアで、食物アレルギーのリスクを減らすことができるといわれています。赤ちゃんの時期は大げさに保湿するくらいが良いでしょう。
ぶつぶつができたときも早めに受診しましょう。

睡眠

1日12〜16時間くらい。昼寝の回数が減ります。
寝返りと寝返り返りができるようになると窒息のリスクは下がりますが、寝床には柔らかい物は置かない方が無難です

衣類・室温

室温は20℃を下回らないよう調整し、大人より1枚多く着せることを基本とします。
汗やほてりの具合を見て調整します。

この時期の予防接種・健診

予防接種と健診が同時にできる医療機関が多いです。
いっぺんにやってしまいましょう。

〇この時期の予防接種

・日本脳炎(1回目、2回目 生後6か月~)※茨城県では6か月からを推奨。詳しくはこちらも参照ください。
・B型肝炎(3回目、1回目から20週あけます)

すべて定期接種(公費で受けられるワクチン)なのでお金はかかりません。

持ちもの
・それぞれの予診票 
母子手帳
※診察券やマイナンバーカードが必要な医療機関もあります。

 

〇この時期の健診

・つくば市・阿見町では公費対象の健診はありません。
土浦市は3-8か月が公費健診の対象期間です。まだ実施していない人は早めの受診がおすすめです。
・牛久市は7-11か月が公費健診の対象期間ですが、特別に心配事がなければ9-11か月ごろの受診をおすすめします。

持ちもの
乳児健康診査受診票(土浦市は3-8か月用、牛久市は7-11か月用のもの) 
母子手帳

(→当院の予防接種・健診予約はコチラ

※公費対象期間でない場合も、心配ごとがある場合は当院では自費での健診も可能です。
全身ではなく個別箇所の心配ごとであれば、通常の保険診療での受診が可能です。

症状と受診の目安

発熱

元気な場合は急ぎの受診でなくとも良いでしょう。
眠ってばかりで起こしにくい、顔色が悪い、ぐったりする、呼吸が速いなどを伴うときは、早めにご相談ください。
また、4-5日以上続く場合も受診の目安です。
せき・鼻水のない発熱の場合は、手ごわい感染症が隠れていることがあり、受診を考えても良いでしょう。

嘔吐

何度も繰り返す、食べる・飲むたびに吐く、緑色の嘔吐、元気がないが受診の目安です。食べ物の通り道の病気や感染症など、早めの診察が必要な原因が隠れていることがあります。迷う場合は、様子見を続けずご相談ください。

せき

苦しそうならばすぐ受診!元気ならば様子を見ていて良いですが、長引くならば受診も考慮しましょう。
「苦しそう」の判断は難しいですが、呼吸が速い、胸がへこむ、息を止める、唇が紫っぽい、ミルクが飲めない、苦しそうで眠れないなどが基準になります。

鼻水

眠れない、息が苦しそう、顔色が悪い場合は受診しましょう症状が鼻水だけで、元気であれば様子をみても大丈夫です。

便が出ない

排便時に辛そうにしていたり、食事量が減っている場合は受診しましょう。
週に3回以上の排便がない場合も受診をおすすめします。

下痢

水のような便が数日以上続く、血が混じる、嘔吐を伴う、飲めない、ぐったりする、おしっこが少ないときが受診の目安です。

ぶつぶつ

急に増える、水ぶくれになる、膿む、赤く腫れるぶつぶつのときは受診をおすすめします。

そのほか

以下のような状態も受診を考慮する症状です。
・なんだか元気がない
・泣き続ける
・関節が赤く腫れる

よくある質問

Q. 離乳食の量や母乳/ミルクが足りているか不安です。
A. 体重の増えが順調なら問題ないことがほとんどです。


Q. 体重が増えすぎていて母乳(ミルク)が多すぎないか不安です。

A. 飲み過ぎて悪いことは基本的にはありません。制限せず、欲しがる分は与えて構いません。
満腹サイン(視線をそらす、口を開けない、別の方を向くなど)が出ているときは
無理に与えなくてよいでしょう。

Q. 離乳食を開始したら、口まわりが赤くなりました。アレルギーですか?

A. 顔・首・手などの露出部位だけのぶつぶつは、ほとんどが食べ物やよだれの刺激によるかぶれ(接触性皮膚炎)でありアレルギーの可能性は低いです。
衣服に隠れているところにも出現し、蚊に刺されたような赤みのあるふくらみがあるときはアレルギーの可能性が高くなります。
迷う場合は是非ご相談ください。
口まわりのぶつぶつ…これってアレルギー??も参照ください)


Q.
口の中に白いものがついています。

A. 自然に剥がれる場合はミルクかすの可能性が高いですが、剥がれない場合はカビ類の感染症の可能性があります。
自然に改善することもありますが、範囲が広い場合や痛がる場合は受診しましょう。
鵞口瘡(がこうそう)も参照ください)


Q. 目ヤニが多いです!寝起きは目が開かないくらい!

A. よくあります。程度が強い場合や目が赤くなる場合、生後半年を超えて続く場合は受診しましょう。
生まれたばかりの赤ちゃんは鼻涙管という眼から鼻への涙の経路が狭いので、なかなか鼻に涙が流れてくれません。そのため眼からあふれ出て目ヤニになります。
涙の経路が大きくなるにつれて自然に軽減することがほとんどではありますが、程度が強かったり眼が赤くなる場合には点眼薬が必要な場合があります。

Q.耳そうじはした方がよいですか?
A.基本的には不要です。
耳垢は耳の環境を整えることにも役立っている物質でもあり無理にとる必要はありません。
逆に耳の中の皮膚(外耳道)や鼓膜を傷つけてしまうことがあります。
基本はそっとしておく、明らかに耳の穴をふさいでいるときには耳鼻科でとってもらいましょう。
一般社団法人 日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会 子どものみみ・はな・のどの病気も参照ください)


Q.
よく吐き戻します!

A. 赤ちゃんは飲んだ後やげっぷ時に吐いてしまうことはよくあり、機嫌がよければひとまず様子を見ていて構いません。
一方で、噴水のように吐く、体重の増えが悪い、便が出ずお腹が張って吐く場合は早めに受診しましょう。


Q. 飲んだ後にゼロゼロしてるのは大丈夫ですか?

A. 赤ちゃんは飲んだミルクが鼻の奥に残ってしまうことも多く、それが喉に垂れ込んでゼロゼロすることはよくあります。
元気で、体重がちゃんと増えていれば基本的には問題ありません。


Q. おへそが出ています。

A. 臍ヘルニアなどが考えられます。小児科を受診するか、健診の際に聞いてみましょう。
おへそがでています!でてきました!ー臍ヘルニアも参照ください)

 

Q.おちんちんの皮はむいた方が良いですか?
A.そっとしておくべきです。
巷では皮をむく体操が流行っているようですが、危険なのでやめましょう。
おちんちんの皮は思春期に自然にむけてきますし、無理なやり方で緊急事態になることもあります。
(詳しくはおちんちんの皮ー包茎についてを参照ください)


Q. おしりの割れ目の上にくぼみがあります。

A. 深いくぼみだったり、できものを伴っている場合は検査が必要になる場合があります
検査は生後3か月以内の方がしやすいので、上記の様子がある場合は早めに受診しましょう。


Q. うんちがなかなか出ません。

A. 赤ちゃんが辛そうでなければ、ひとまず様子を見ていて構いません。特に母乳栄養が主体の場合はつくられる便の量が少ないので、週に数回しか出ないこともしばしばあります。
痛そう・辛そう・大変そうであれば、おなかのマッサージや綿棒による肛門刺激を行って排便を促しましょう。
長く続く場合は受診をお勧めします。
べんぴも参照ください)


Q. 皮膚がカサカサしています。

A. 赤ちゃんは皮膚が薄く未熟なのですぐカサカサになります。皮膚トラブルを起こさないために保湿はとっても大事。
「ヘパリン類似物質」や「セラミド」が入っている保湿剤をたっぷり使用しましょう。
乾燥肌も参照ください)


Q.皮膚にブツブツができます。治療すべきですか?

A. 湿疹の場合は治療をおすすめします。
新生児期は、ホルモンの影響・皮膚の未熟さ・免疫の未熟さなどから、とてもブツブツができやすい時期です。
ブツブツ自体がかゆくて赤ちゃんのストレスになるほか、合併症などを起こすこともありますので、早めに受診し治療してしまいましょう。
また、この時期にできるだけブツブツを少なくしておくことが、食物アレルギーを減らすことにつながるといわれており、その面でも積極的な治療をおすすめします。
湿疹ページも参照ください)

 

Q.生まれたときからアザがあります。
A.アザにもいろいろな種類があります。頻度が多いのは、下記↓↓
 うなじの赤いあざ―ウンナ母斑
 目の上の赤み―サーモンパッチ
 おしりの青あざ―蒙古斑(もうこはん)
 乳児血管腫(いちご状血管腫)
20cmを超える、5個以上ある、顔面やお尻の割れ目のちょうど上にある、頭皮の脱毛を伴う場合などは受診が必要な所見です。

Q. 爪がペロンってなってます!
A. 赤ちゃんの爪はやわらかいので、容易に割れたりめくれたりします。
ペロンとなるのは赤ちゃんあるあるなので心配しなくても大丈夫。
ただ、爪の生え際付近が赤くなったり腫れたりしたら受診しましょう。

Q. 予防接種は同時に打っていいの?1個ずつじゃなくていいの?
A.同時接種可能です。
もちろんそれぞれの予防接種での副反応の懸念はありますが、「同時に接種したからリスクが上昇する」ことは基本的にはありません。
また、接種可能本数に上限はありません。
ひとつひとつ接種するには本数が多いので、まとめて接種がおすすめです。
(ほぼ全員が同時接種しています)

Q. 予防接種の副反応は?
A.発熱、腫れ、赤みの出現が代表的です。アレルギー反応が起こる可能性はゼロではありませんが、ものすごく稀です。
念のため、初めて接種するワクチンのときには15分間院内で様子を見せていただきます。

副反応の発熱は、元気で翌日までで自然に解熱するのが特徴です。
元気がない もしくは翌々日まで発熱が持続してしまう場合は受診が必要です。
副反応っぽく見えている、別の原因の発熱の可能性があるからです。

Q.予防接種の日はお風呂は入っても?
A.入浴して構いません。
昔は接種部位を刺激しないために入浴禁止ルールがあったのですが、現在は入浴しても問題ないことがわかっています。

Q.ロタワクチンは二種類ありますがどう違うの?
A.効果はほぼ一緒です。
ロタリックス(1価ワクチン)は1種類のロタウイルス、ロタテック(5価)は5種類のロタウイルスを対象としたワクチンになります。
原理上は5価のロタテックの方が効きそうですが、実際は1価のワクチンでもほかのタイプのロタウイルスにもしっかり効くため、効果は同等といわれています。
なのでどちらでも良いでしょう。
(尚、当院ではロタリックスをメインで採用しています。ロタテック希望者はご連絡ください)

参考文献

〈日本小児科学会〉
日本小児科学会の予防接種の同時接種に対する考え方 

〈こども家庭庁〉
・胆道閉鎖症早期発見のための便色カード活用マニュアル.
・乳幼児の食物アレルギーについて.

〈NHS〉
・Your baby’s weight and height.
・Breastfeeding: is my baby getting enough milk?
・Bottle feeding your baby.
・Your baby’s sleep patterns.
・Safe sleep advice for babies.
・How to dress a newborn.
・Getting to know your newborn.
・Thrush.
・Reflux in babies.
・How to sterilise equipment.

〈その他〉
・National Library of Medicine.Normal Newborn Vital Signs.
・MedlinePlus.Infant reflexes.
・MedlinePlus.Infant - newborn development.
・Centers for Disease Control and Prevention.Providing Care for Babies to Sleep Safely.
・Eunice Kennedy Shriver National Institute of Child Health and Human Development.Safe Sleep Environment for Baby.
・GOV.UK.Spina bifida: information for parents.

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